先日、とある展示会で行われたパネルディスカッションに参加しました。そこではモデレーターと言われる人が場の進行を担っていました。会議やミーティングで場の進行を担うのはファシリテーターと称されることが多いように思います。
両者は共に、参加者の円滑なコミュニケーションを促進し、効果的なディスカッションやイベントの進行をサポートします。似たような役割ですが、名称を分けている以上、何かが異なっているのだと思われます。気になったので、ファシリテーターとモデレーターの違いについて少し調べてみました。
Contents
それぞれの役割
ファシリテーターの役割
ファシリテーターは、グループ内での円滑なコミュニケーションと協力関係を促進する役割を果たします。彼らは参加者の意見やアイデアを引き出し、意思決定や問題解決プロセスを支援します。また、中立で公正な立場を取り、対話の進行を管理し、グループの目標達成に向けたプロセスをサポートします。主なスキルには、傾聴、質問の適切な提示、コンフリクトの解決、アイデアの統合があります。
モデレーターの役割
モデレーターは、イベントやディスカッションの進行を管理する役割を果たします。彼らはスケジュールやルールの遵守、参加者の発言時間の管理、トピックの導入や終了を担当します。また、議論の焦点を維持し、適切なトーンや雰囲気を確保する役割を果たします。彼らの主なスキルには、タイムマネジメント、冷静な判断、発言の制御があります。
違いと共通点
ファシリテーターは参加者の思考や意見を引き出し、関係性の構築をサポートします。一方、モデレーターはイベントの進行や議論の進行を管理する役割を果たします。
また、ファシリテーターは対話のプロセスに重点を置き、コミュニケーションの円滑さや意思決定の質を向上させることに注力します。一方、モデレーターはイベントの流れや進行管理に重点を置き、参加者の発言の均等性や時間制約を遵守しながら、トピックを組織化し議論を進めます。
一方で、共通点もあります。両者は参加者の意見を尊重し、安全な環境を提供する必要があります。また、両者はグループの目標達成をサポートし、参加者の関与を促す役割を果たします。
まとめ
ファシリテーターとモデレーターは、ビジネスやイベントにおいて重要な役割を担っています。厳密には、両者の違いは、役割とスキルの違いにあるようですが、共通点も存在します。
また、時間が限られるビジネスミーティングのファシリテーションではモデレーターのようなスキルは必須です。
重要なのは、役割の名称にとらわれるのではなく、場のマネジメントを担う者として、参加者のニーズに応え、円滑なコミュニケーションや有意義な議論をサポートすることだと思います。
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