前回お伝えしたように、去る8月14日にかつしかFMに出演させていただきましたが、相前後してBCPのご相談が増えてきました。引き寄せの法則でしょうか。不思議なものですね。

BCPは「Business Continuity Plan(事業継続計画)」の略であり、企業が大きな自然災害や火災、あるいはパンデミック、テロといった緊急事態に遭遇した場合に、事業資産の損害を最小限にとどめ、中核事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。

まさに、事前の対策ですね。
ですから、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が問題になっている今になって、「新型コロナウイルスに対応するためのBCPを策定したい」というのは、すこし違和感があります。

さて、かつしかFMの番組内では「企業だけでなく、ご家庭でもBCPを策定してみては?」という提案をさせていただきました。ハザードマップを見て自宅にどれくらいのリスクがあるのか知り、そのリスクに応じて手を打っておくことは、家庭においても重要だと思っているからです。

例えば、非常持ち出し袋を準備したり、最寄の避難場所を確認したりすることは多くの方が行っていると思います。
でも、もしもご自宅が戸建てで且つ水害のリスクが高いエリアにあるのであれば、非常持ち出し袋は二階に置いたり、浮き輪のようなものを準備しておいたりすることで、水害の被害に備えておくことができます。
また、万一の際に両親・親類にどう連絡するか、お互いに助け合えるご近所さんはだれか、さらには、銀行の通帳や印鑑、固定資産の権利関係の書類といった大切なものがどこにあるかなど、家族みんなで把握しておいた方が良いことを、改めて確認したり、認識を合わせておくことも大事だと思います。

家庭のBCP(家庭継続計画?)を策定しておくことで、有事の際にやることが明確になり、冷静に行動できるという効果も期待されます。

来る9月1日は防災の日ですね。防災について”考える”機会とされていますが、単に頭の中で考えるだけではなく、紙に書き起こしてみませんか?
もしかすると「えっ、そうだったの?」とか「そんなこと言ってたっけ?」といったことが、いろいろ表に出てくるかもしれませんよ。


来る9月2日には、グローバルテクノ社でISO 22301(事業継続マネジメントシステム)の規格解説セミナーに登壇予定です。
BCPに興味を持つた方、よろしければご参加いただければと思います。