H30年度の中小企業診断士試験、二次試験の日程が迫ってきましたね。
受験生の皆さんは、最後の追い込みでしょうか。

9月には多くの受験校が公開模擬試験を行っており、私も事例3の採点をしています。
その中で、傾向めいたことがあったので、伝えします。

  • 設問で問われていることに答えていない
    例えば、SWOT分析で「生産面の弱み」を問われているのに、顧客との関係を答えていたり、「留意点を書け」とあるのに記述がなかったり。
    時間が限られていますが、与件文や設問文を読み飛ばさないでください。
  • 事例で与えられている情報から離れてしまう
    設問に「診断士としてのアドバイスを書け」と書かれていることがありますが、それでも解答者の個人的なアドバイスを書くのではありません。あくまでも与件文や設問文で事前に与えられている情報と、そこから類推されることの範囲となります。
    個人的に、初めてこのことを知ったときは、愕然とした記憶があります。初めのころは「あるべき論」のようなことをバンバン書いていました。
    実際のコンサルティングの場面を想像するとわかりやすいかもしれません。与件文や設問文にないことはすなわち、クライアント企業が求めていないことですね。求められていないことを提案しても、採用してくれないのではないでしょうか。
  • 設備投資の判断は慎重に
    特に「ここ数年間は業績が悪い」というような記述がある場合は、資金面が苦しいことが想像されます。他にも選択肢がある場合、設備投資が必要な施策の提案は優先順位を下げた方が良いと思います。あるいは投資額の少ない方を優先順位を上げましょう。

  • ペン字のようにきれいに書く必要はないと思いますが、せめて他の人が見ても読めるような字を書きましょう。
    また、字を消すときはきれいに消しましょう。前に書いた文字が残っているととても見づらくなります。
    誤字・脱字も減点される可能性がありますので、注意しましょう。私の受験生時代の先生は、「漢字に自信がなければひらがなで書け」と言っていました。とは言え、中小企業診断士の試験で、出てくる漢字は比較的限定されます。過去問の解答例などを見て、よく出てくる漢字は書き取り練習しましょう。解答例を書き写す(私は「写経」と言っていました)のも、お勧めです。写経すると、自分が100文字書くのにどれくらいの時間がかかるかわかるようになるので、事例を読んで解析する時間の目処をつけることができます。
    あと、この試験特有のマス埋めルール(句読点の位置、英数字の書き方、など)を守ってください。

寒暖の差が激しい日々が続き、感染症がはやり始めているところもあるようです。
あと約3週間。
時間とウィルス(細菌)という目に見えない敵とも戦いながら、合格目指して頑張ってください。